参加標準突破が5人 男子100M決勝は史上最も混戦に

堀川貴弘

 陸上の東京オリンピック代表選考会を兼ねた第105回日本選手権大会が24日、大阪・ヤンマースタジアム長居で開幕した。男子100メートルは、日本記録保持者の山県亮太セイコー)が準決勝を10秒16で走り、トップで決勝に進んだ。同種目の決勝は25日夜に行われる。

 男子100メートルは、五輪参加標準記録(10秒05)を突破している5人が実力通りに決勝に進んだ。

 特に目を引いたのは、桐生祥秀だ。痛めている右アキレス腱(けん)にはテープ。「歩いても痛い」と言うように足を引きずる場面もあったが、レースは力強かった。

 予選を全体のトップの10秒12で通過し、準決勝も3組1着の10秒28で決勝へ。「思い切り加速はできている。決勝は足が痛いなんて言っていられない。集中して優勝を狙いたい」と2連覇を誓った。

 今月6日の布勢スプリントで9秒95の日本記録を出したばかりの山県は準決勝を全体1位の10秒16で通過したもののどこか浮かない表情。「思っていたより疲労が出ている。決勝は自分のレースに集中し、思い出に残る日になればいい」と語った。

 苦戦したのが2年ぶりの国内レースとなった、前日本記録保持者のサニブラウン・ハキーム。準決勝1組で3着に終わり、タイムで拾われて決勝へ。20メートル付近で足がつったという。「これで注目されないと思うのでそのまま優勝をさらいたい」と口調は滑らかだったが、体が重そうで、走りのバランスが悪かった。

 準決勝を10秒17で通過した多田修平のスタートダッシュには相変わらず切れがあり、小池祐貴は「周りを気にしないこと」を決勝のポイントにあげた。

 25日、史上最もハイレベルの決勝を迎える。(堀川貴弘)

高校生が決勝進出

 男子100メートル準決勝1組で高校3年の柳田大輝が山県亮太に続く2着に入り、2年連続の決勝進出を決めた。しかも、9秒台をもつサニブラウン・ハキームに競り勝つ快走。「何か実感がない」と息をはずませた。タイムも自己最高を0秒05更新する10秒22。決勝進出は走る前から射程に入っており、「(2着以内の)順位は狙っていたけど、タイムもついてきてよかった」。昨年の決勝は7位でうまく走れなかっただけに「あしたは準決勝以上の走りをしたい」。再度の記録更新を頭に描いている。

ケンブリッジは準決勝敗退

 男子100メートル準決勝で敗退したケンブリッジ 「悔しいですね。難しいシーズンになって残念な気持ち。(かみ合わなかったのは)すべてですね」