セミたっぷりパスタに客殺到 大量発生で裏メニュー登場

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ワシントン=合田禄
【動画】米東部で「セミ料理」が人気=合田禄、ランハム裕子、大島隆撮影
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 米東部で17年周期で地上に姿を現す「17年ゼミ」が大量発生している。近年の昆虫食ブームもあって、セミを食材として使う料理店も出てきた。あまりの盛り上がりに、米食品医薬品局(FDA)がアレルギーに注意するよう異例の呼びかけをした。飛行機が遅れたり、鳴き声を警報と聞き間違えて通報する人がいたりと、各地で騒動も相次いでいる。(ワシントン=合田禄)

 米ワシントンのラオス料理店「ティップ・カオ」のシェフ、セン・ルオンラーさん(52)が熱くなった鍋に、ボウルに入ったセミを一気に流し込んだ。ニンニクと一緒に炒めると、香ばしいにおいがキッチンに広がる。

 魚醬(ぎょしょう)やハーブで味付けし、パスタを加えて削ったチーズをかけると「セミのパスタ」が完成。レモングラスとともに炒めたセミを加えたラオスの伝統的なサラダ「ラーブ・サラダ」も調理してくれた。お皿に盛りつけられたパスタには、羽や頭部がそのままの形で保たれたセミがゴロゴロとしている。ルオンラーさんは「味はナッツやエビに近い。アスパラガスのような感じもする」と説明する。

 食べてみると、かりっとした食感がパスタにほどよいアクセントを生み出す。サラダのなかのセミは辛みとの相性が絶妙だ。たしかに木の実のような香ばしさと、ほんのりとした甘みが口の中に広がった。

 この店で「セミのパスタ」は…

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    駒木明義
    (朝日新聞論説委員=ロシア、国際関係)
    2021年6月21日13時18分 投稿
    【視点】

    セミを食べる話で思い出すのは、子供のころ愛読したファーブル昆虫記。読み返すと、オリーブ油、塩、たまねぎを使ったエビの幼虫のフライを家族で試食した、とあります。「ちょっとエビの味がします。でも、とてもかたく、汁が少なくてまるで羊皮紙をかんでい

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    福田直之
    (朝日新聞コンテンツ編成本部次長=経済)
    2021年6月21日19時15分 投稿
    【視点】

     米東部に大量に発生した17年ゼミは、昆虫食にぴったりだそうです。これまで長野のイナゴの佃煮や中国雲南料理のイモムシの揚げ物、ゆでた蚕のさなぎに味付けした韓国料理のポンテギなどを食べたことがあり、昆虫食に抵抗はありません。先日もコオロギの粉

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