セミたっぷりパスタに客殺到 大量発生で裏メニュー登場
米東部で17年周期で地上に姿を現す「17年ゼミ」が大量発生している。近年の昆虫食ブームもあって、セミを食材として使う料理店も出てきた。あまりの盛り上がりに、米食品医薬品局(FDA)がアレルギーに注意するよう異例の呼びかけをした。飛行機が遅れたり、鳴き声を警報と聞き間違えて通報する人がいたりと、各地で騒動も相次いでいる。(ワシントン=合田禄)
米ワシントンのラオス料理店「ティップ・カオ」のシェフ、セン・ルオンラーさん(52)が熱くなった鍋に、ボウルに入ったセミを一気に流し込んだ。ニンニクと一緒に炒めると、香ばしいにおいがキッチンに広がる。
魚醬(ぎょしょう)やハーブで味付けし、パスタを加えて削ったチーズをかけると「セミのパスタ」が完成。レモングラスとともに炒めたセミを加えたラオスの伝統的なサラダ「ラーブ・サラダ」も調理してくれた。お皿に盛りつけられたパスタには、羽や頭部がそのままの形で保たれたセミがゴロゴロとしている。ルオンラーさんは「味はナッツやエビに近い。アスパラガスのような感じもする」と説明する。
食べてみると、かりっとした食感がパスタにほどよいアクセントを生み出す。サラダのなかのセミは辛みとの相性が絶妙だ。たしかに木の実のような香ばしさと、ほんのりとした甘みが口の中に広がった。
この店で「セミのパスタ」は…
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