プロ野球平均年俸、コロナに負けず ソフトバンク首位

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 労組日本プロ野球選手会炭谷銀仁朗会長=巨人)は14日、今季の日本人選手の年俸調査結果を発表した。年俸総額は約304億7千万円で昨季からほぼ横ばいで、平均年俸は前年比0・4%減の4174万円だった。球団別ではソフトバンクが平均6932万円で2年連続トップとなった。昨季からの新型コロナの影響で各球団とも大幅な減収に見舞われているが、選手の年俸は維持された格好だ。

 調査は今季の開幕日(3月26日)時点で、選手会所属の支配下選手730人の自己申告によるもの。外国人選手と育成選手は含まれず、出来高払いは算入されていない。

 球団別順位で2位の巨人、3位の楽天は昨季と変わらず。楽天は大リーグから復帰した田中将の加入などにより、平均年俸は前年比15・4%増で過去最高となった。西武も過去最高額で4位に浮上した。

 昨季から平均年俸が増えたのは5球団で、7球団が減った。特に阪神はベテラン選手の引退や退団などにより前年比25・3%減。平均1千万円近い減額で11位に降下した。12位はオリックスで、ソフトバンクとは2・6倍以上の「格差」がついた。しかし、阪神は今季セ・リーグで首位を快走し、オリックスは交流戦で11季ぶりに優勝するなど、奮闘をみせている。

 選手会の森忠仁事務局長は「(コロナ禍で)観客が入っていないにもかかわらず、ある程度は試合数に見合った評価をしてもらっている」と分析。今季も観客数が制限されて球団経営は厳しい状況だが、「現時点で観客数を(年俸に)評価するとは球団側から言われていない。あくまでも試合数での評価と考えている」としている。

球団別の平均年俸額

  2021年平均(総額) 20年平均

①ソフトバンク(60人) 6932万円(41億5948万円) 〈1〉7131万円

②巨人(56人) 6587万円(36億8866万円) 〈2〉6107万円

③楽天(64人) ☆5887万円(37億6744万円) 〈3〉5100万円

④西武(61人) ☆4114万円(25億940万円) 〈5〉3972万円

⑤広島(62人) 4024万円(24億9471万円) 〈4〉4236万円

日本ハム(62人) 3680万円(22億8169万円) 〈7〉3798万円

⑦ヤクルト(60人) 3632万円(21億7912万円) 〈9〉3351万円

⑧DeNA(60人) 3479万円(20億8766万円) 〈8〉3592万円

⑨中日(61人) 3364万円(20億5233万円) 〈10〉3179万円

⑩ロッテ(62人) 3032万円(18億7970万円) 〈12〉3035万円

⑪阪神(61人) 2886万円(17億6064万円) 〈6〉3863万円

⑫オリックス(61人) 2640万円(16億1028万円) 〈11〉3038万円

セ・リーグ(360人) 3962万円(142億6312万円) 4050万円

パ・リーグ(370人) ☆4381万円(162億799万円) 4326万円

全体(730人) 4174万円(304億7111万円) 4189万円

※括弧内の人数は選手会所属の支配下選手数。☆は過去最高額。白抜き数字は20年順位

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