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ベトナム大手5社の実習生、受け入れ停止へ 失踪多数で

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ハノイ=宋光祐
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 技能実習制度を監督するため国が設けた認可法人・外国人技能実習機構(OTIT)が、ベトナムの大手送り出し機関5社からの実習生の新規受け入れを停止する方針を、ベトナム政府に文書で伝えたことがわかった。5社が日本に送り出した実習生の中から、多数の失踪者が出たことが理由とされている。

 朝日新聞が入手した文書によると、OTITは1日付で、技能実習生を所管するベトナムの労働・傷病兵・社会問題省の海外労働管理局(DOLAB)に通知。近くこの方針を公表した後、2カ月後をめどに実行すると説明している。

 ベトナムの送り出し機関は政府の認可に基づいて日本に実習生を送り出す人材派遣会社。6月現在で約460社ある。

 文書によると、OTITはDOLABから、送り出し機関の派遣者数(2018年)のデータ提供を受けた。日本の受け入れ企業から提出される各実習生の実習計画に記載された送り出し機関の名前と突き合わせて、失踪者が多発している送り出し機関を特定。その上で、18年と19年の合計の失踪者数の割合が平均の約3倍を超えた5社を対象に決めた。

ベトナム人の失踪者、14年の6倍に

 17年に施行された技能実習…

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    岡本峰子
    (パブリックエディター)
    2021年6月13日14時19分 投稿
    【視点】

    都道府県別に定住外国人の在留資格をみると、「技能実習」が最も多い自治体が急増しています。2019年6月時点で20道県。さらに働いている外国人に限ってみると、38道府県で技能実習生が最多です(同年10月時点)。地方の人手不足を割安賃金の実習生

    …続きを読む