ベテラン記者が経験したワクチン接種 集団接種の現状は
全国で65歳以上の高齢者向けの新型コロナウイルスのワクチン接種が進んでいる。北海道で取材活動を続けるベテラン記者も接種した。接種の現場はどんな状況なのか。
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北海道の北見支局長を務める筆者(64)の誕生日は9月だ。まだ高齢者の仲間入りはしていない。勝手にそう思っていた。しかし、大型連休明けに接種券が届いた。今年度中に65歳になる人は対象になっていたのだ。北見市の高齢者接種の対象は4万350人と想定。うち2万人を集団接種する計画だ。
5月21日に集団接種の電話予約が始まったが、ネット予約はサーバーのダウンで5日間できなくなった。丸一日電話をしてもつながらない。そんな話を随分と聞いた。そこで予約が始まって3日後の昼過ぎに電話をかけてみた。リダイヤルを繰り返した。1時間近く続けるとつながった。予約をお願いした。
予約したのは6月2日の夜の部。JR北見駅前の「まちきた大通ビルパラボ」の接種会場を訪れた。予約をしていたのは120人。筆者は開始時間の5分前に会場入りしたが、最後だった。早い人は1時間半前に来場していたという。
約30分待って受付へ。接種券と予診票、身分証明の免許証を提出する。予診票の対象グループ「60~64歳」にチェックを入れる間違いをしており、「65歳以上」に訂正してもらった。
予診は医師2人が担当しており、ここでも30分ほど待った。ふと受付を見ると、私の十数人前に受け付けをしていた女性がスタッフと話し込んだ末に接種をせずに帰っていった。聞くと、予約の際の行き違いなのか、予約が受け付けられていなかったという。
女性は「電話を1日半かけてもつながらないもんだから、息子に手伝ってもらい、予約がとれました」と話していた。しかしスタッフに取り直してもらったという予約の日は2カ月近く先になってしまったようだ。
女性にこの日のうちに接種してもらうことはできなかったのか。
市によると、この日注射器に…
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