四国のおいしいもの集結 愛媛・四国中央「まなべ商店」

長田豊
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 有機無農薬の野菜で手作りした調味料やピクルス、減農薬果物のジャム、老舗が長年の製法を守り続けてきたそうめんやいりこ……。約17平方メートルの店内に、四国各地の「おいしいもの」100種類以上が並ぶ。愛媛県四国中央市で8年前から「まなべ商店」を営む眞鍋久美さん(44)は、昨春の長女出産と臨時休店を経て、5月から週2日ペースで営業を再開した。

 ――結婚されるまでは高知におられたんですね

 松山大学卒業後、やっぱり好きな高知で働きたくて、高知市で主にホームページ作成を手がけていた会社に就職しました。営業で生産者の方と打ち合わせして根掘り葉掘り聞いたりしてましたね。

 働きながら、高知のおいしい店や雑貨、イベントを土佐弁で紹介するブログも書き始めました。当時まだブログは珍しくて、高知出身の方から「土佐弁なつかしい!」と喜んでもらったりしていました。

 29歳で結婚して退職し、愛媛に引っ越した後も、フリーでホームページ作成やネット上の観光案内をしていました。高知の観光フリーペーパーのための観光特集の取材も、妊娠前まで続けてきました。

 ――なぜ店を開くことに?

 2013年2月に自宅が完成し、6月に併設の店もオープンしましたが、最初はお店をするつもりはありませんでした。

 きっかけは11年に参加した四国の仕事と暮らしがテーマのフォーラム。私は高知の案内役を務め、一気に四国のディープなメンバーと知り合いました。6次産業が注目されていたこともあって、おいしい加工品も次々生まれていました。新商品を紹介されるたび、都会で売れればと考えていましたが、ある時、友人から「久美ちゃん、自分で売れば?」と言われ、「なるほど」と思いました。

 私が生まれ育ったのは高知市の中心市街地で、母も祖母も商売をしていました。私自身、老後は高知で何か面白い店をしたいとも。ブログやSNSで告知もできる時代なので、田舎でもできるのでは、と考えました。

 仕入れの方法など何も知らない状態でイベント出店を続け、本当においしい商品なら私でも売れることも学びました。

 ――どんな店ですか

 「四国のおいしいものを紹介するお店」と説明することが多いですね。商品の味や特徴だけでなく、使い方や生産者のバックグラウンドまで伝えられればと。ただおいしいだけでなく、自分が自宅で何回も使いたいと思う商品を扱っています。

 ――コロナ後の夢は?

 移動販売がしたいです。キッチンカーならぬ「四国のおいしいものカー」で行脚したい。子どもを連れて行ってもいいし。とにかく動きたいですね。子連れで気軽に利用できる「おかゆ屋」もやってみたいですね。(長田豊)

     ◇

 まなべ・くみ 1977年、高知市生まれ。2006年に結婚して愛媛県四国中央市に移り住み、13年6月に四国各地の「おいしいもの」を集めたセレクトショップ「まなべ商店」(0896・77・4422)を開店。営業日や所在地はフェイスブックhttps://www.facebook.com/Manabeya別ウインドウで開きます)で確認できる。

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