自民党総裁任期が迫る中、党内では「次」を見据えた主導権争いがきな臭さを増す。
21日の自民党本部。60人以上の衆参の国会議員たちの前に陣取ったのは、安倍晋三前首相、麻生太郎副総理兼財務相、甘利明税調会長の3氏。甘利氏が会長を務める党半導体戦略推進議員連盟の初会合だ。
麻生氏がマイクを握るとこう言った。
「A(安倍)、A(麻生)、A(甘利)。3人そろえば、なんとなく政局という顔だから……」
安倍政権下では、安倍氏を中心に麻生、甘利氏と当時官房長官だった菅義偉首相が「3A+S」と呼ばれ、政権の骨格を担った。この日はあいさつの途中、壁に貼られていた菅氏のポスターがはがれ、会場がざわつく場面もあった。
麻生氏は、「(政局という)期待に外れて、きょうは半導体の話を」と続けたが、額面通りに受け止める向きは少ない。
この議連には、岸田文雄前政…
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