行き場失った外食用食材、食べて応援 取り組み広がる

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小林未来 前田朱莉亜 沼田千賀子
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 東京や大阪など4都府県の緊急事態宣言に伴う飲食店の休業や時短営業などで、行き場を失った食材。消費者に届けて食べてもらい、生産者らを応援しようという動きが広がっている。

産直サイトが急拡大 ユーザー数43倍

 30年にわたりヒラメや天然マダイ、イセエビといった高級魚種をとってきた千葉県旭市の漁師、遠藤勝信さん(48)は今回の緊急事態宣言後の市場価格に頭を抱えた。「地元の市場ではヒラメが安いもので1キロ600円。コロナ前の半額以下だ。少し前に新しい船も建造し、従業員も雇っているのに……」

 ただ、この危機を救ってくれたのが、旬な食材を消費者に届けることができるオンライン直売所「食べチョク」だった。コロナ禍直前の2019年末に登録しており、昨年は漁獲量の約1割を食べチョクなどの産直サイトで販売。季節によっては半値以下になった魚種も多いなか、売り上げは前年比2割減ほどですんだという。夏にイセエビがよく売れたという。

 「産直サイトのすごさを実感した」と話すのは、静岡県島田市の茶農家「佐京園」の13代目園主、佐京裕一郎さん(43)。コロナ禍前は自社サイトでの販売などで月約40万円、各地で開かれるマルシェ(青空市場)への出品で月約60万円の売り上げがあったが、コロナ禍でマルシェが開かれなくなったことなどで、売り上げが激減した。

 「とにかく何とかしなくては…

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