電話つながらずLINEに集中 新型コロナワクチン予約

角津栄一 柳沼広幸
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 新型コロナウイルスのワクチン接種について、群馬県内の自治体でも高齢者を対象に、電話や無料通信アプリ「LINE」による予約が始まった。だが、多数の人が同時に電話をかけたりして、つながらない状態が続くなど混乱も起きている。

 渋川市は、75歳以上を対象とした1回目のワクチン接種の予約を15日に実施し、先着順で受け付けたが初回の800人分は20分ほどで定員に達した。予約電話が殺到し、市には「電話がつながらない」などの苦情が翌日まで続いた。

 予約は市のコールセンター「渋川市コロナワクチンなんでも相談」と県の「ぐんまワクチン接種LINE予約システム」で受け付け、8割がLINEだった。「LINEは高齢者は使いにくく不公平だ」との苦情もあり、市は、電話とLINEの予約が不公平にならないよう、県に対してLINE予約に上限を設定できるように改善を要望した。

 市は5月に実施する2回目の予約について、予約と相談の電話を別にする、抽選方式などで混乱を避けるといった対策を検討している。市の担当者は「ワクチンは国が確保してくれる。全員受けられるので、あせらないでほしい」と話している。

 県は渋川市の要望を受けて、市町村の判断で電話の予約枠を設定できるようにシステムを改修した。

 富岡市は下仁田町、南牧村、甘楽町と合同で電話による予約センターを設置し、20日から受け付けを始めた。富岡市は独自に構築したLINEシステムも併用したが、2日間に4市町村で受け付けた約5100件の約8割がLINE経由だった。そのため、同市は21日午前でLINEによる受け付けを停止し、電話のみに変更した。

 市健康推進課は「医師会の協力を得て1カ月に約1万回分接種できる態勢を整えており、4カ月で全員が2回分打てる見通し。最初は電話がかかりづらい状況かもしれないが、必ず接種できるので、安心してほしい」と話している。(角津栄一、柳沼広幸)

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