児童養護施設から青学へ 「後ろ盾ない」救った推薦制度

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伊藤和行
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 虐待を受けたり、身寄りがなかったりと、様々な事情により児童養護施設でくらす子どもの進学を支援しようと、独自の推薦入学制度を設ける大学が出始めた。学費だけでなく生活費を支援する大学もある。進学をあきらめる子どもが多い現状を変えてほしいと、施設出身の学生は支援の広がりを期待している。

 青山学院大学コミュニティ人間科学部で学ぶ女子学生(20)は、4月に3年生になった。将来は子どもに関わる仕事に就きたいと福祉や教育を学ぶ。コロナ禍の前は、好きなインディーズバンドのライブに行ったり、友人と食事したりするのが休日の楽しみだった。

 そんな生活は3年前までは想像もできなかった。

 小学3年から高校3年まで茨城県内の児童養護施設でくらした。6歳のとき両親が離婚。父は自殺し、母と2人で親戚宅やアパートを転々としたが、母が心の病で入院したため、児童養護施設に入った。

施設の先輩や仲間は就職へ

 施設では算数や漢字のドリル…

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