汚染水→処理水 NHK、海洋放出の英語表現差し替え

上田真由美
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 NHKは国際放送「NHKワールド JAPAN」で東京電力福島第一原発からの処理水を海洋放出する方針を9日に伝えたニュースのウェブ上の記事の見出しなどを差し替えた。海洋放出されるのを「radioactive water(汚染水)」としていたが、視聴者から誤解を与えかねないと指摘を受けたとして「treated water(処理された水)」に改めた。

 ニュースは、政府が放射性物質を含んだ水を処理して海洋放出する方針を固めたことを伝える内容。NHK広報局によると、視聴者から「汚染水が処理されずにそのまま放出されると誤解されかねない」などの指摘があり、11日に表現を差し替え、「誤った印象を与えたかもしれない」との釈明も付記した。

 この件は13日の衆議院総務委員会でも取り上げられ、NHKの前田晃伸会長は「正確に伝えるために、見出しやツイッターなどを含めて表現に留意したい」と答弁した。(上田真由美)

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    小熊英二
    (歴史社会学者)
    2023年9月2日14時22分 投稿
    【視点】

    報道での「処理水」という言葉の広まりは、21年4月に政府が海洋放出の方針を決めてからだ。4月13日の朝日新聞の記事「汚染水・処理済み汚染水・処理水 違いは」では、以下のように説明されている。 「東京電力福島第一原発で発生する汚染水は、

    …続きを読む