国立感染研、宣言下の3月に21人が送別会 医師ら参加

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松浦新
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 国立感染症研究所(東京)の職員や研修中の医師ら21人が、3月の緊急事態宣言中に所内で、飲食を伴う会合をしていたことがわかった。研修を終えての送別会だったという。感染防止策を取っていたとするが、「国民の誤解を招く行為だった」としている。

 感染研を離れた6人をのぞく研修生や職員ら計15人について、脇田隆字所長が口頭注意をした。いまのところ、参加者から新型コロナウイルスの感染は確認されていないという。

 政府は首都圏4都県に1月7日に出した緊急事態宣言について、3月21日までで解除した。政府は歓送迎会や5人以上が集まる会食の自粛を呼びかけていた。

 感染研総務課によると送別会は3月18日午後6時から約1時間、東京都新宿区にある感染研の職員食堂であった。「実地疫学専門家養成コース」の研修を受けた医師や薬剤師ら11人が参加した。コースを担当する感染研の幹部を含め職員10人も出席した。18日は2年にわたるコースを終えた研修生の修了式があり、その後の送別会だったので変更できなかったという。参加者がオードブルなどの食事と、ビールや缶酎ハイなどを持ち込んだ。定員60人の食堂の横長のテーブルに、1~3人が同じ方向を向いて間隔を空けて座り、窓を開放していた。飲食の時以外はマスクをしていたと説明する。送別会の後の2次会はなかったという。

 感染研総務課は、「緊急事態宣言下で感染対策などで国民に負担をかけている時に、食事とアルコールを用意したことは誤解を与える行為だ。今後は注意する」などとしている。厚労省人事課は「あいさつが中心で、歓談時間は15分程度と聞いたので問題ないと判断している」という。

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