8歳の息子、自分と似た右耳 命日にはグラタンの給食

有料記事

岩田恵実 田内康介
[PR]

 東京都港区の交差点で昨年2月、8歳の男の子がワゴン車にひかれて亡くなった。登校中だった区立麻布小3年の大久保海璃(かいり)君。信号を守って横断歩道を渡っていたのに、なぜ――。悲しみの中で遺族は海璃君を思い続け、これから生きていく道を決めた。

 火曜日の午前8時前、幹線道路の交差点での事故だった。左折してきたワゴン車に海璃君は巻き込まれ、前後輪でひかれた。

 父の祐三さん(47)は病院で遺体と対面した。顔の損傷は激しく、別人に見えたが見慣れた右耳に目が止まった。生まれてきた時、「自分にそっくりだ」と心を揺さぶられた形だった。

ここから続き

 恥ずかしがり屋だが、明るく…

この記事は有料記事です。残り1309文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら