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F15改修、米の言い値にNO 画期的だが…代替策は

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編集委員・土居貴輝
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 政府が「南西諸島の防衛力強化の柱」と位置づけていたF15戦闘機の改修計画について、全面的に見直すことがわかった。どんな影響や意味合いがあるのか。

 今回の改修を進めた背景に、中国が南西諸島から西太平洋にかけて進出を強める状況がある。今月3日には、中国海軍の空母など6隻の艦隊が沖縄本島宮古島の間を通峡。日本のイージス艦より大きい最新型や、射程千キロ超のミサイルを搭載できるというミサイル駆逐艦も含まれていた。

 軍だけでなく、武器の使用を含む強い権限を与えられた中国公船「海警」がたびたび尖閣諸島周辺に侵入し、政府内には海上保安庁の能力を超える事態に拡大する懸念もくすぶる。

 これに対し、自衛隊は現在、射程の長い巡航ミサイルを改修せずに搭載できる戦闘機を保有していない。改修により、F15に長射程ミサイルを搭載可能にするほか、相手からの電磁波による攻撃を防ぐ「電子戦」への対応など、「抑止だけでなく、有事になっても対処できる」(政府関係者)態勢づくりを目指した。

 だが、F15は米国開発でライセンス生産されているため、日本独自の改修には大きな制約がある。

 改修には米政府が窓口となっ…

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