泣く女児に「大きい声で言え」 児童クラブの動画に批判

稲野慎
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 鹿児島県志布志市学童保育施設で、施設の支援員が、泣き続ける小学1年の女子児童に「大きい声で言え」など厳しい言葉を次々に浴びせる動画がインターネット上に拡散し、市に抗議や批判の電話が寄せられている。

 市によると、この施設は市内の社会福祉法人が市の委託を受けて運営する「太陽の子児童クラブ」。現在は小学1~6年生の計約90人が利用している。

 市によると、動画は1日に撮影された。この日初めて施設を利用した女子児童が自己紹介を求められた際、うまく言葉が出ずに泣き続けたところ、支援員が「大きい声で言え」「秒数が進んでいく、10、9、8……」「名前は?」「言うの言わないの、どっち」といった言葉を次々に浴びせる様子が撮影されている。

 3日に動画の存在を把握した市はこの児童クラブで聞き取り調査を実施。児童クラブ側は動画の内容を認め、「行きすぎたことをした。児童や保護者に大変申し訳ない」と話したという。市は「明らかに行きすぎた言葉遣いだ」と児童クラブを注意した上で、今回の事態に至った経緯や理由などに関する報告書の提出を求めたという。

 市には動画を見た人などから「ひどすぎる」「原因を究明すべきだ」といった抗議や批判の電話が相次いでいるという。市の担当者は「大変残念なことが起きた。児童クラブ側の報告書を見て必要な対処をしたい。また二度とこのようなことが起きないように対策を講じたい」と話した。(稲野慎)

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