宣言解除「打つ手なし」 見えぬ収束、再宣言への言及も
政府は18日、新型コロナ対応の緊急事態宣言の全面解除を決めた。ただ、東京都などの感染者数は増加傾向にあり、効果的な感染防止対策は見いだせていない。菅義偉首相が「一日も早く」と訴えてきた感染の収束には遠い状況で、政府内からは近い将来の再宣言に言及する声すら上がる。
18日夜の記者会見。菅義偉首相は、首都圏の宣言を再延長したこの2週間の感染状況について、「目安とした基準を安定して満たしている」と語り、宣言解除の環境は整ったとの考えを強調した。
ただ、東京都の感染者数は17日に1カ月ぶりに400人を超え、前週の同じ曜日を9日連続で上回っている。専門家からは、感染再拡大(リバウンド)への警鐘が相次ぐ。官邸幹部は、今回の解除は、経済への打撃や宣言の効果が薄れたことも踏まえた「総合的判断」(官邸幹部)と認める。
実際、この2週間で宣言解除に向けた十分な対策がとられたのか。
首相は再延長を決めた5日の…
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