戻ってきた子どもたちの声 Jヴィレッジのいまと未来

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勝見壮史
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 「ナイスシュート!」「寄せろ、寄せろ」。2月上旬の日曜日、緑一面の天然芝のピッチに、サッカーボールを追う中学生たちの声が響いていた。

 そこはかつて、芝が踏みつぶされ、車両がびっしりと並ぶ「駐車場」だった。東日本大震災の後、東京電力福島第一原発事故の収束や廃炉の作業拠点となったJヴィレッジだ。2017年3月にその役割を終え、18年7月に一部で営業を再開。19年4月に全面再開に至った。

 練習していたのは、03年にJヴィレッジが立ち上げた中学年代のサッカーチーム「Jヴィレッジスポーツクラブ(SC)」。震災後、南に車で40分ほど走った福島県いわき市で、活動を続けてきた。

 Jヴィレッジの営業再開以降は、土日の練習や試合でこの場所を使ってきた。そして4月から、全面的に活動拠点を戻す。「いつかまた、Jヴィレッジで」。関係者の心の奥にずっとあった思いだ。

 かつてのコーチで、Jヴィレッジの広報を務める明石重周(しげなり)さん(42)は言う。「地域の子どもたちの声がピッチから聞こえる。そんな日常がようやく戻ってくる」

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