1人の女性がエンジニアになるまで 自信なんてなくても

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栗林史子
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 女性が少ないIT業界で、女性エンジニアたちが自身のキャリアをブログで紹介する動きが広がっている。子どもの頃の興味関心から始まり、進路選択や転職の際にどう考えたかや、子育てでの悩みも率直に吐露。異なるキャリアを歩んでいても、ともに伝えたいのは「業界にもっと女性が増えてほしい」という切実な思いだ。

 きっかけとなったのは、「1人の女性がエンジニアになるまで」というタイトルのブログ。東京都内のIT企業でエンジニアをしている「ゐろは」さん(34)が1月下旬に投稿した。

 ゐろはさんは愛知県出身。高校では文系だったが、コンピューターが好きで大学では情報社会学科に進んだ。就職では地元の名古屋にあるシステム会社に入ったが、趣味で続けていたプログラミングコンテストなどで受賞するようになり、IT大手ミクシィへの転職を決めた。その後リクルートなどを経て、現在のIT企業に勤めるようになった。

 順風満帆に見えるが、「自信がなくてあきらめてきたことがたくさんあった」と振り返る。中学生から自分でホームページをつくるなど、パソコンには親しんでいたものの、中学のコンピューター部は男子ばかり。「自分の入るところではない」と入部せず、周囲にパソコンについて語り合える人もいなかった。大学でも、研究室は男性がほとんど。学内ベンチャーの社長をやらないかと持ちかけられたが、「目立つのは怖い」と断った。「『女性は目立つと嫌われるのでは』という思いがあった。もったいなかった」

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 就職では、地元のシステム企…

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