5カ国語操る新所長 応募200人、原点は南米スラム街

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松浦祐子
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 国連の国際労働機関(ILO)で働く荒井由希子さん(47)が1日、アジア人で初めてアルゼンチン事務所長に就任した。日本人がアジア以外で事務所長になるのも初めて。200人以上の応募の中から選ばれた。

 現地は新型コロナウイルス感染症の流行で、雇用危機にある。長期のロックダウンの影響もあり、多くの中小企業が倒産している。

 子どもの1割ほどが働いているとされるが、親の失業が、働かざるを得ない子どものさらなる増加につながっている。今年は国連の国際児童労働撲滅年。児童労働を減らすのはもちろん、子どもたちが学校で学べる社会になることをめざす。

 「元に戻すのではなく、よりよい雇用環境、社会になるように取り組みたい」

 米国の大学院で国際経済学とラテンアメリカ研究を修めた後、世界銀行などを経て、2001年にILOに入った。

 アジア太平洋地域を担当した後、06年からはジュネーブ本部で多国籍企業の供給網に関わる労働問題の専門家として働いた。

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