エビスビール、「聖地」での生産に意欲 サッポロ新社長
ちょっと贅沢(ぜいたく)な「エビスビール」は近年、苦戦が続いている。サッポロビールの新社長に今月末に就く野瀬裕之氏は、そのエビスをテコ入れする。「聖地」でのビールづくりを再開することにも意欲をみせる。
1990年代、高価なビールとして出荷数を伸ばした。キャッチコピーは「ちょっと贅沢なビール」だった。
2000年代に入ると割安な発泡酒や第3のビールが台頭した。10年代には、エビスより高いクラフトビールも広く飲まれるようになった。
エビスの缶商品の販売数量は、一昨年まで3年連続で前年割れ。昨年は前年比2%増だったが、コロナ下での「家飲み需要」に支えられた側面が強い。飲食店向けもあわせると15%減だった。
「ちょっと贅沢(ぜいたく)というイメージが埋没し、立ち位置が不鮮明になっていた」。現マーケティング本部長の野瀬氏は、そう分析する。今後は種類の豊富さをアピールし、ブランドの立て直しを狙う。
年明けから、黒ビールとエールビールを含めた3種類について、味や缶の見た目を刷新した。この春にはホワイトビール、秋には琥珀(こはく)色の「アンバーラガー」も期間限定で売り出す。市販向けに加え、飲食店にも複数のエビスの取り扱いを提案する。
「お客さんが求めるプレミア…
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