ニューヨーク=藤原学思
クーデターが起きたミャンマーの国連大使ポストをめぐり混乱が続いている。ニューヨークの国連本部には「現職が大使のままだ」「現職は解任され、次席大使が臨時の代理大使となる」と記された2通の文書が届いており、最終的には国連総会の採決で決まる可能性もある。
「長い間経験のない、極めて珍しい状況だ」。国連のデュジャリック報道官は2日、会見でそう語った。
国連には1日、昨年10月から国連大使を務める現職のチョーモートゥン氏から書簡が届いた。チョーモートゥン氏は先月、国連総会会合で国軍を強く非難。クーデターに抗議するサインとなっている3本指を掲げ、各国代表団から称賛を浴びていた。
書簡でチョーモートゥン氏は、ウィンミン大統領から任命され、いまもその任期が続いていると指摘。「民主的な政府に対して違法なクーデターを仕掛けた加害者に、我が国大統領の合法的権限を取り消す権限はない」と批判した。
だが、国連には2日、国軍が権…