「普通の女性社員」が社長に 東宝東和トップが語る意義

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シネマニア経済リポート

 映画業界は世界的にも、経営や撮影現場で権限を持つ女性が少なく、登用が課題となっている。そんな中、日本の洋画配給会社の先駆けである昭和初期創業の「東宝東和」(東京)では、初の女性社長が活躍している。外部登用ではなく、「地道にやってきた普通の会社員」の女性が内部からトップに就く意義を、本人に聞いた。

東証一部上場企業の取締役の女性比率はわずかに7.1%で、しかも大半が社外取締役。内部昇格は1.2%にとどまるといいます。なぜ、女性は役員になれないのか。東京経済部の藤えりか記者が解説します。

 「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」、ミラ・ジョボビッチ主演「モンスターハンター」、「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」「ミニオンズ フィーバー」「トップガン マーヴェリック」……。東宝東和や、子会社の東和ピクチャーズで昨年公開を予定しながら、コロナ禍で延期になった米映画の数々が今年、相次ぎ公開となる。米ユニバーサルや米パラマウントなど大手スタジオの配給を手がける会社として、コロナ以前から計画し進めた組織改編で、「通訳を介さず英語で直接コミュニケーションをとる機動的な宣伝部」で取り組む形にした。社長の山﨑(やまさき)敏(とし)さん(55)は、「主導しているのは私ではありません。現場です」と強調する。

 山﨑さん自身は、宣伝の経験はない。「だからこそ、できる人に任せています」

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 山﨑さんは、2018年5月…

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男女格差が主要先進国で最下位の日本。この社会で生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。性別に関係なく平等に機会があり、だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダー〈社会的・文化的に作られた性差〉について、一緒に考えませんか。[もっと見る]