当局の説明覆す記事を書いた記者に実刑判決 ベラルーシ

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モスクワ=喜田尚
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 ベラルーシの首都ミンスクの裁判所は2日、独立系メディアの女性記者に禁錮6カ月の実刑を言い渡した。反政権デモを支持する男性が治安機関員とみられる集団に暴行され、死亡した事件で当局の説明を覆す記事を書き、医療情報の保護違反に問われた。強権体制への抗議が続く同国ではデモを取材した記者も相次ぎ訴追され、報道弾圧に批判が強まっている。

 実刑を言い渡されたのは、ニュースサイト「TUT・BY」のカテリーナ・ボリセビッチ記者(36)。昨年11月、ミンスクの住宅街で男性(31)が、政権への抗議のシンボルの赤と白のリボンを撤去していた覆面姿の数人の集団から暴行を受けて連れ去られ、のちに病院で死亡が確認された。

 元兵士の男性は反政権デモを支持しており、住民が飾ったリボンの撤去に抗議していた。当局は男性が泥酔して通行人とけんかしたと発表したが、ボリセビッチ記者は記事で病院の診断書をもとに男性の体内にアルコールの痕跡がなかったことを暴露し、「個人の医療情報を公開した」として取材に応じた医師とともに拘束、訴追された。

 1994年からルカシェンコ…

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