児童ポルノ売買、48人検挙 事件なくならない事情とは

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高絢実
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 アダルト動画販売サイト「AV(エーブイ) Market(マーケット)」をめぐる児童ポルノ売買事件で、愛知県警などは2日、新たに動画の出品者2人を児童買春・児童ポルノ禁止法違反(不特定多数への提供)容疑で逮捕した。海外に拠点を置く児童ポルノサイトを全国で初めて摘発し、これまでに出品者や購入者ら計48人と3法人を検挙した。近く捜査本部を解散する。

 県警は昨年6月、サイトの運営者3人を同法違反容疑で逮捕。捜査関係者らによると、サイトはハンガリーや米国など海外にサーバーが置かれ、3人も海外で暮らし、摘発は困難とみられていた。県警は新型コロナウイルスの感染拡大を機に、日本に帰国したタイミングで3人を逮捕。公判で「海外ならいいと思った」と話した。3人は、わいせつ電磁的記録等送信頒布の罪で執行猶予付きの有罪判決を受けた。

 県警は約2万人のサイト会員名簿を押収し、出品、購入者の捜査を本格化させた。運営者3人のほか、3人が代表の3法人▽21~58歳の出品者32人▽25~49歳の購入者9人を検挙した(一部は不起訴)。サイトとアフィリエイト(成功報酬型)広告の契約を結んだ会社役員ら4人は書類送検後、いずれも不起訴処分となった。

 出品者には中学校職員や1億円以上の収入を得ていた者もいたという。全国の警察には「サイト上で児童ポルノ動画を購入した。どうすればいいか」などの相談が計636件あった。購入者には医師や公務員、小中学校の教員も含まれ、購入者の大半がデータを消去するなど証拠のない状態だったという。

裸の撮影、野放し状態だった過去

 児童買春・児童ポルノ禁止法は1999年に成立したが、児童ポルノをめぐる事件は後を絶たない。

 この問題に詳しい大阪電気通…

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