サッカーJ1の名古屋グランパスは昨季、本拠の入場者数で1位になった。愛着度リーグ最下位から、どうやってファンの心をつかんだのか。
「やばいよね。危機感を共有しなければ、と」
名古屋のマーケティング部、戸村英嗣部長(42)は振り返る。2013年、Jリーグのアンケートで愛着度はJ1最下位だった。10年にリーグ初制覇したのに入場者数は低迷していた。
「お客さんの顔が見えていなかった」。当時、コンビニや会場での購入者が多く、顧客のデータが少なかった。
アナログからデジタルへ――。顧客情報を入力して会員になる「JリーグID」への登録を促し、「Jリーグチケット」からのチケット購入を促した。往復はがきで募集していた招待チケットは、インターネットでの申し込みにした。
ITの学び先はプロ野球球団
JリーグIDの登録者は19万人に増えた。集めたデータを生かし、顧客の特性に応じた戦略を練る。
チケットの販売やイベント、ファンクラブは、プロ野球の3球団から学び取ってきた。
ここから続き
IT企業がオーナーのソフト…
【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら