羽衣チョークは生き続ける、亡き社長との友情、海を渡る

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小川崇
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 国内外の大学教授や予備校講師らに、広く親しまれてきたチョークがある。滑らかな書き味の「羽衣」。愛知県の老舗メーカーが2015年に廃業した後も、韓国北部の小さな工場で製造が引き継がれている。秘伝の製法が海を越えた背景には、昨年亡くなった老舗の社長と、塾講師として来日した韓国の青年が長年、育んできた友情があった。

 一昨年、ユーチューブである動画が公開された。

 米スタンフォード大やコロンビア大の著名な数学教授が、黒板に数式を連ねる。ある研究者は「数学者にとって最高のツール」と手にしたチョークを称賛。ほかの研究者らも「日本で廃業と知って買い込んだ」「チョークの『ロールスロイス』」などと賛辞を述べる。動画は約2千万回再生された。

「バターのような」書き味

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 このチョークは、韓国・京畿…

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