吉原光夫、演劇への熱い思い せりふ劇もミュージカルも

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編集委員・藤谷浩二
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 ミュージカル界の大型スターで、NHK連続テレビ小説「エール」でも注目を集めた吉原光夫がストレートプレーで新境地を開いている。3月に出演する「ほんとうのハウンド警部」は、英国を代表する劇作家トム・ストッパードの知的なたくらみに満ちた作品だ。「人間の機微の中に政治や社会の問題が入っている。難しいが、エネルギーのある方々と一緒につくれるのがうれしい」と語る。

 吉原演じる一癖あるベテラン劇評家バードブートは、生田斗真演じる若手劇評家ムーンと、ある推理劇を観劇する。それぞれの思惑を胸に劇中劇が進むうち、いつしか虚実がないまぜに。劇場でしか体験しえない世界が立ち現れる。「ストッパードさんが自身の批評家時代をモチーフに書いた作品です。読み物としては面白いけれど、演じるとなると最初はどう入っていいかわからなかった」。その導き手となる演出は小川絵梨子。吉原が2009年に旗揚げしたArtist Company響人(ひびきびと)のワークショップに招き、公演の演出もゆだねてきた盟友だ。ともに大きく成長し、再会した。

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 「いつも自分の前を走ってい…

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