インバウンド消えた腕時計、国内のネット販売は伸び悩み

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鈴木康朗
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 時計メーカーへの逆風が吹きやまない。新型コロナウイルスの感染拡大で「お得意様」だった訪日外国人客が消え、いまでも店頭への客足の戻りは鈍い。オンラインで買いやすくするように工夫しているが、店での対面販売を求める顧客のニーズは強く、試行錯誤のさなかにある。

 「国内は昨年11月から12月にかけて足踏みし、1月に入っても伸び悩みと頭打ちが続いている」。今月9日に開かれたセイコーホールディングスの会見で、滝沢観常務は厳しい内情を明かした。

 インバウンド需要で活況だった都市部の量販店では渡航制限が続き、販売の低迷が続く。「第3波」といわれる感染拡大によって、高価格帯の買い手と見込む国内のシニア層が外出を控えたことも響いた。

 国内市場の苦戦はカシオ計算機シチズン時計でも同じだ。どちらも昨年10~12月にかけて国内の売上高は3割以上減った。2020年10~12月期決算では、時計事業の売上高は、大手3社が軒並み前年同期比1割弱~2割強の落ち込みとなった。

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 巻き返しに向けて大手各社が…

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