被災した街、一人歩く少年 心に決めた「学び」の支援

有料記事東日本大震災を語る

聞き手 編集委員・増谷文生
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国内外の被災地や貧困地域で子どもの支援を続けるNPO法人「国境なき子どもたち」(KnK)。創設者のドミニク・レギュイエさんが3・11を通じて、感じ、考えたこととは。

 《ドミニクさんは東京都新宿区の自宅で、あの揺れを体験した》

 その夜、自宅の隣にあるKnKの事務所から、職員が子どもを預けていた保育園までバイクで一緒に向かった。通りかかった新宿付近で見た光景が忘れられない。自宅へと歩いて帰ろうと、何万という人が通りを埋め尽くしていた。

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 交通機関の多くが止まり、フランスや他の国だったら、大混乱になっていた状況だ。だが東京は違った。大勢の人が冷静に、黙々と歩いていた。物音も話し声もなく、あったのは重たい沈黙だけ。強く心を揺さぶられる光景だった。

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 《普段は、計画的に動こうと…

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東日本大震災から3月11日で10年となります。被災地の復興や支援、福島第1原発事故への対応など、様々な分野で思いを寄せる人たちにインタビューしました。震災の経験は私たちに何を残したのでしょうか。[もっと見る]