逆境の先に何かがあるから ネパール人妻と営むカレー屋

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宮野拓也
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 思い通りに行かなくたって人生を楽しめる。

 派遣会社をクビになり、妻とも別れた宮崎幸二さん(57)が再婚相手に選んだのは、ネパール人のパンデイ・ヘマさん(36)だった。2015年、かつて青年海外協力隊員として過ごしたネパールを20年ぶりに訪れた。翌々日にマグニチュード7・8の大地震。ずっと気づかってくれたのがヘマさんだった。

 ところが、いざ日本で届けを出そうとすると、弁護士に「そのままじゃ結婚できないよ」と言われた。児童婚を禁止するネパールの法律で、20歳以上年の離れた2人は結婚できないのだという。そんなばかな。

 でも宮崎さんはへこたれなかった。ティカイツァ。なんとかなるよ、大丈夫さ、という意味のネパール語だ。「ティカイツァ?」と調子を尋ね、「ティカイツァ!」と答えを返す。

 実際、現地に飛んで、法律に詳しい人に尋ねると「ネパールだからなんとかなるよ」と言われた。そのうち、唯一の解決策はヘマさんに結婚を求めて訴えられることだと分かった。

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 形式的に被告になり、裁判所…

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