FBでニュース見られない…豪州で制限、米欧はどうなる

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メルボルン=小暮哲夫 サンフランシスコ=尾形聡彦
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 大手IT企業にニュースの使用料の支払いを義務づける法案の可決が迫った豪州で18日、反発する米フェイスブック(FB)が、豪メディアなどのニュースを閲覧したりシェアしたりできなくする措置をとった。使用料をめぐる議論は欧米でも進み、巨大IT側の対応は割れている。先行する豪州の動きに世界の注目が集まっている。(メルボルン=小暮哲夫、サンフランシスコ=尾形聡彦)

 豪州では18日、FBの措置により地元主要メディアのほか、CNNなど海外メディアのFBの公式ページが見られなくなった。これらのメディアのニュースをFB上でシェアすることもできなくなった。豪州国外でも豪メディアのFBページを見たりニュースをシェアしたりできなくなった。

 豪気象庁などのFBページも一時利用できなくなり、豪メディアによると、FBは不注意で制限をかけてしまったと説明した。

 豪政府は昨年4月、FBやグーグルなどの大手IT企業と、経営が厳しい豪メディアとの間で「公平なビジネス環境を作る」と表明。IT企業側が豪メディアのニュースを表示する際、使用料の支払いを義務づけるとした。来週にも成立見通しの関連法案は、IT企業にメディア各社との使用料支払い契約を義務づけ、違反した場合、1千万豪ドル(約8億円)以上の罰金を科す。

 これにFBは反発。FB豪州・ニュージーランドのウィリアム・イーストン社長は17日、「メディア側はFBに進んでニュースを投稿している。そのことで彼らの利用者や広告収入が増えている」と訴えていた。

 一方、FBとともに支払い義務化の圧力を受けるグーグルは、豪メディア各社と契約交渉を進め、新聞社ニューズコープなど大手3社との契約をまとめており、対応が割れている。

「ニュースの見出し」への対価が焦点

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