「家業×ベンチャー」という選択 後継ぎが壁を破るには

有料記事ほんまもん

聞き手・生田大介
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 中小企業の後継ぎたちが、家業の経営資源を生かして新規事業を起こす。そんな「アトツギベンチャー」の支援を続けるのが、一般社団法人「ベンチャー型事業承継」代表理事の山野千枝さん(52)だ。全国的にみても関西に集積する中小企業の将来にとって、何が大切かを聞いた。

 ――後継ぎ支援に取り組み始めたはきっかけは。

 「大阪市の大阪産業創造館が発行する情報紙の編集長だったころ、様々な中小企業を取材しました。『じいさんが焼け野原で起こした会社を俺の代でつぶすわけにはいかない』と歯を食いしばって頑張っている社長が多く、尊いと思った。それなのになぜ後継者不足が起きているのか、と問題意識を持ちました」

 「やはり根っこにあるのは、後を継ぎたくない若者が増えていること。例えば親が電気工事業なら自分も同じことをしないと継ぐことにならない、と思い込んでいる。でも、親と同じことをするのが事業承継とは限りません。家業を利用して自分がやりたいことを実現すると考えると、見え方が変わります。後継ぎというと薄暗いイメージがあるので、格好良い存在にしたかった」

後継ぎならではの強みや苦労とは? 成功するためのポイントなどを紹介します。

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