「選手・野村克也」のすごさとは 走者一、二塁の奇策
稲崎航一
重労働の捕手を務めながら三冠王、歴代2位の657本塁打、2901安打。リーグMVP5度。近年は「名将」としての印象が強かったが、野村克也さんの選手としての実績は、ずば抜けている。
今回、南海ホークスメモリアルギャラリーがリニューアルされたことで、その偉業を改めて実感する。
会場を訪れた男性(57)は1973年、阪急とのプレーオフを制したリーグ優勝を、阪急の本拠地・西宮球場で見たという。「野村さんが4番で捕手で監督。江本孟紀が最後に抑えて決めた。これが南海最後の優勝でした」
別の男性ファン(55)は、野村さんの打撃フォームを覚えている。「背中を少し丸めて、脇を締めて、すごいホームランを打った。ガラガラの外野スタンドに」と笑った。
選手・野村の真骨頂は、考え…
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