関西鉄道大手、ビルなど売却も 6社全社が決算で赤字

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神山純一
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 関西鉄道大手6社の2020年4~12月期決算が12日出そろい、最終的なもうけを示す純損益は全社が赤字に転落した。新型コロナウイルスの感染再拡大で、長距離利用の減少や観光業の不振が長引いている。各社は財務基盤の悪化を避けようと、保有するビルなどの資産売却も進める。

 JR西日本新幹線や各社の特急利用、ホテルや旅行事業は、政府の観光支援策の効果もあって一時は持ち直し傾向だったが、昨年11月半ば以降、失速した。JR西日本は運輸収入が前年同期比53・7%減で、売上高の半分程度をしめる新幹線が同64・9%減になった。6社のうち南海電気鉄道を除く5社が、4~12月期の開示を始めてから初の赤字に。南海は、不動産の価値を見直して減損処理を実施した05年以来の赤字となった。

 21年3月期の純損益の業績予想は、近鉄グループホールディングス(HD)のみが下方修正。さらに300億円引き下げて780億円の赤字(前年は205億円の黒字)を見込む。近畿日本ツーリストなどを抱える旅行大手KNT―CTホールディングスが債務超過となったことが響いた。

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 各社は手元資金の確保や投資…

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