「まん延防止等重点措置」はわかりにくい? 野党が批判

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三輪さち子
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 新型コロナウイルス対応の改正特別措置法で新たに設けられた「まん延防止等重点措置」をめぐり、10日の衆院予算委員会では、野党から政府が決めた実施要件に「わかりにくい」などと批判が出た。改正特措法は13日に施行される予定で、同措置が実施される可能性もあるが、課題は残ったままだ。

 緊急事態宣言の前後の段階でも私権を制限できる「まん延防止等重点措置」が設けられたことで、感染の度合いによって、特措法24条にもとづく知事の協力要請、次に同措置、そして、緊急事態宣言へと事態が「3段階」になった。

 この日の衆院予算委では、立憲民主党今井雅人氏が「栃木県は緊急事態宣言からポーンと正常なところへ三段跳びだ。どういう基準でどういう段階に移行するのかがわからない」と疑問を投げかけた。

 政府側は、法改正が成立した後に定める政令に基準を書き込むとしていた。9日に閣議決定した政令には、「都道府県において感染が拡大するおそれが認められ」「医療の提供に支障が生ずるおそれがあると認められる」場合と規定した。野党側は、こうした政令でもあいまいさが残る、と指摘している。

 政令には、同措置のもとではマスクを着用しない客の入場禁止などが盛り込まれた。国民民主党山尾志桜里氏は「罰則を受ける行動が、リスト化されて増えていく。特措法の作りは大変問題だ」と批判した。

 改正法の審議から、同措置のもとでの支援も問われてきた。共産党の田村智子氏が「緊急事態宣言と同様に、同措置でも支援はするのか」と尋ねると、政府側は「経営への度合いが異なることがある。適切に対応する」と述べた。

非公開の報告案に「驚愕」

 同措置を決める際の国会報告のあり方も問われた。法律上は報告の義務がないが、与野党協議で野党が国会の関与を求め、付帯決議に「国会に速やかに報告すること」が盛り込まれた。

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 この国会報告について、自民…

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