結婚で夫の姓に…「世間の常識」打ち勝てず、流した涙
聞き手・稲垣直人
国の法制審議会が選択的夫婦別姓の導入を提言してから四半世紀。女性の社会進出が進んだのに、なぜ自由に姓を選べないのか。芸術家のエリイさんは、改姓の時に泣いた体験を振り返り、「名字はいらないのでは」と訴えます。
エリイさん
アーティストコレクティブ、Chim↑Pom(チンポム)のメンバー。社会的メッセージ性の強い作品で知られる。
私は7年前に結婚し、婚姻届を出すとき、夫の姓になりました。判子を押しながら泣きましたね。
泣いた理由の一つは、自分の代で、家族の名字が途絶えることでした。私の実家は、父、母、妹との4人家族で、妹も結婚し相手方の姓になっています。家族の名字がいずれ消えることの申し訳なさから自責の念にかられました。
もう一つの理由は、結婚で姓…
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Think Gender
男女格差が主要先進国で最下位の日本。この社会で生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。性別に関係なく平等に機会があり、だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダー〈社会的・文化的に作られた性差〉について、一緒に考えませんか。[もっと見る]