仕組み債 「元本割れを望まない」のに購入、なぜ?

有料記事

松田史朗
[PR]

 証券会社などが扱う金融商品「仕組み債」をめぐるトラブルが後を絶たない。条件が複雑でリスクを伴うため、金融知識や投資経験がある顧客向けに売られているが、「元本割れを望まない」のに購入したというケースも少なくない。なぜこうしたことが起きるのか。理由を探った。(松田史朗)

仕組み債

通常の国債や社債は金利や元本の返済額や返済日が決まっているが、デリバティブ(金融派生商品)を利用した「仕組み」を加えて受取額が株価や為替などの金融相場で変わる債券。「高利回り」をうたう一方、株価などが契約時の設定基準を一度でも下回る「ノックイン」と呼ばれる状態になると、元本の損失が拡大する高リスクの商品もある。

 関西在住の60代女性は2012年から3年余りで、大手証券会社から計7本の仕組み債を買った。女性がそれまで保有してきた金融資産は、安全性が高いとされる定期預金や国債が中心。購入時、証券会社には「元本割れの心配がない商品を」と要望したという。

人なつこい営業担当者

 最初の仕組み債を買う約1年…

この記事は有料記事です。残り1498文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら