慕ってくれる新人に「こなくていい」 西武山川の思い

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山口史朗
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 「やりたいようにやればいい」「何も聞きにこなくていい」。西武の主砲、山川穂高ドラフト1位渡部(わたなべ)健人についての質問が及ぶと、少し顔をしかめて、そう言った。その真意とは。

 埼玉・所沢で第1クールを過ごした西武のB班(2軍)キャンプ。右足首のケガ明けとなる山川は、慎重を期してここで始動した。

 その姿に目を輝かせるのはドラフト1位の渡部(桐蔭横浜大)だ。身長176センチ、体重112キロ。身長176センチ、体重103キロと自分に似た体形で2度の本塁打王を獲得した山川を目標の選手に挙げている。

 同じB班でのスタートは、憧れの先輩にアドバイスを求める貴重な機会になっている。早速、キャンプイン前日の1月31日には、「どんなバットを使っていますか」と質問。自らのバットよりも40~50グラム重い山川のバットをもらった。

 キャンプ2日目となった2日、渡部はそのバットを使った。最初は自らのバットで1本の柵越え。その後、山川からもらったものに持ち替え、5本の柵越え。計48スイングで6本の柵越えを放った。

 山川が貫禄を見せつけたのは、その後だった。渡部が見つめる中、53スイング中、2本の場外弾を含む15本の柵越え。ルーキーは「打球の飛び方にびっくりした」と目を丸くした。

 心躍らせる渡部に対し、山川には少し、感じる部分があったようだ。「バットをくれと言われたらあげるし、教えてと言われれば教えるけど……」

 冒頭の「何も聞きにこなくていい」には、続きがある。

 「まだ、試合もしていないん…

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