ギョーザチェーン「大阪王将」などを展開するイートアンドホールディングス(HD)社長の仲田浩康(56)は昨年4月初め、大阪の繁華街・道頓堀にある大阪王将本店の売り上げを見て、思わず「えっ」と漏らした。
1万5千円。前年は45万円を売り上げた店だ。2日後には一時休業にした。「本当にやばいなって思った。この先、これがいつまで、どういう形で続くか。たぶん誰ひとり予測できなかったし、自分も全く見えなかった」
イートアンドHDが運営する約500店のうち、大阪王将が7割を占める。直営店は1割ほどで、大阪なら道頓堀やなんば、東京なら新宿や渋谷といった繁華街に出してきた。しかし、訪日旅行客が減り、昨年4月の緊急事態宣言後には営業時間を短縮した。
繁華街の直営店の落ち込みをフランチャイズの郊外店で補ったが、4月の大阪王将全店舗の売り上げは前年の6割ほどだった。
どん底状態が続く5月1日、仲田は全社員に社長メッセージをメールで送った。
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〈このような状況にもかかわ…
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