ワクチン対策・五輪開催 河野氏「担当大臣にお尋ねを」

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坂本純也
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 新型コロナウイルスのワクチン接種に向けた調整を担うことになった河野太郎行政改革相は19日、記者会見での質問に「これから現状把握するので分からない」などと繰り返し、今後の業務の詳細について説明を避けた。

 菅義偉首相が「感染対策の決め手」と位置づけるワクチン接種。突然の起用に慎重な言い回しにならざるを得ないところもあるが、「対外的な発信力がある」(官邸幹部)と見込まれているだけに、不安が残る会見となった。

 オンライン形式の会見の冒頭、河野氏は「輸送や保管、会場の設定といった接種に関するロジについて担当する」と説明。「国民のみなさまが安全で有効なワクチンを一人でも多く、一日でも早く接種できるように全力を尽くしたい」と訴えた。

 その後、質疑に移ると、口は重くなり、「状況把握してから」などと一言で返す対応が続いた。コロナ対応にあたってきた田村憲久厚生労働相と西村康稔経済再生相の名前を挙げ、「ポリシー(施策)については担当大臣にお尋ねください」と繰り返した。

 会見で明らかにしたことは、自らを補佐する副大臣に内閣府の藤井比早之副大臣と厚生労働省山本博司副大臣を充てることぐらい。自らの「考え方」を示すことも避けた。

 この夏に予定される東京五輪をめぐっても、同様の対応になった。

 ロイター通信が河野氏の発言として、「(無観客の可能性を含めて)五輪に備えて最善を尽くす必要があるが、どちらに転ぶかは分からない」と報じたことに対し、河野氏は18日に自身のツイッター上で、「一部だけ切り取って曲解して流すのはメディアの矜持(きょうじ)が問われる」と反論している。こうした経緯を踏まえ、会見で「五輪は開催すべきか」と問われた。答えは「担当大臣にお尋ねください」だった。

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