ICU待つ人たち、空いた一つに誰を…変異型猛威の南ア

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ヨハネスブルク=遠藤雄司
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 変異した新型コロナウイルスへの感染が日本など各地で確認される中、南アフリカでも感染力が強いとされる変異型が猛威を振るっている。今月5日に新規感染者が過去最大の約2万5千人を記録しており、同国政府はほとんどの国境を閉鎖するなど、抑え込みに必死だ。

 11日朝、首都プレトリアにあるスティーブ・ビコ学術病院の正面玄関前には患者10人を収容できる大型テント4基が設置されていた。新規患者はまずこの「発熱テント」で検査結果を待ち、新型コロナ感染の有無や症状によって、集中治療室(ICU)や一般病床などに振り分けられる。この朝も感染が疑われる患者約10人が列をつくり、ひどく息苦しそうな様子を見せていた。同病院CEOのマサボ・マセブラ氏は「テントは増やしているが、医療者不足が起きている」と危機感を募らせる。

 プレトリアにある別の私立病院では、昨夏の第1波をICU20床と、一般病床30床で乗り切った。現在はICUを30床、一般病床を80床まで増やしたが、いずれもコロナ患者だけで埋まっていた。勤務医の男性は「ICUを待つ人が3人いて、空いた一つに誰を入れるか判断する。そんな厳しい選択を毎日繰り返している。まるで戦時状態だ」と話す。

WHO「南アの変異型は感染力高い」

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 12月上旬ごろから始まった…

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