「大人の悪口から必ず守る」 51歳おじさんは約束した

有料記事いつも、どこかで

若松真平
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 「親が作って、こどもの名を借りて投稿している」

 小学生までを対象にしたプラモデルのコンテスト作品に対し、ツイッターでそんな中傷が寄せられた。

 塗装器具のエアブラシを使っていることに対して「小学生が使うとは間違っている」といったコメントも届いた。

 主催しているカフェの“51歳のおじさん”は、すぐに返信した。

 「あなたのその言葉が、子どもをどれだけ傷つけるのか、大人なら想像を働かせてください」

 主催者として、模型人として、子どもに対する根拠のない批判が許せなかった。

 そして、かつて自分の息子が模型コンテストで「親が作ったものを出した」と、あらぬ疑いをかけられた時のことを思い出した。

 公式ホームページに「運営からのお知らせ」として、子どもたちに向けてこんな声明文を載せた。

声明文の全文

 インターネットの中には、本当のことを見ないで好き勝手に人の悪口をいうおとなが、ほんのちょっとだけいます。

 悪口というのはとても強い言葉です。そのため、とても目立ってしまいます。

 だから、インターネットや、知らないおとなの人のことを、みんな怖く思ってしまうかもしれません。

 そんな世の中にしてしまったのは、わたしたちおとな全員です。ごめんなさい。

 悪口を言うおとなはほんのちょっと。

 プラモデルが好きなおとなの中には、悪口を言わない良い人のほうがいっぱいいます。

 でも、ほんのちょっとでも、自分が楽しく作ったプラモデルの悪口を言われるのはイヤですよね。

 このお手紙を書いているわたしは、51歳のおじさんです。

 みなさんと同じようにプラモデルが好きで色々作っている、小学校2年生の女の子のお父さんでもあります。

 そんなおじさんが、みなさんにお約束します。

 悪口を言うおとなを今すぐいなくするのは、おじさんの力が足りなくてむずかしいです。

 そのかわり。

 悪口を見つけたら、おじさんがそのおとなに、ちゃんと説明します。

 ちゃんと話をして、わかってもらえるようにがんばります。

 みなさんの、プラモデルを作ったり好きな色にするのが楽しいその気持ちと、作ったプラモデルをみんなにじまんする場所は、おじさんが必ず守ります。

 悪口を言うおとなのことはおじさんにまかせてください。

 そしてみなさんは、プラモデルを楽しく作って遊んで、それをみんなにじまんしてください。

 ただ、おじさんにはひとつだけ、守れないものがあります。

 お父さんやお母さんから「勉強してからプラモデルをしなさい」と言われても勉強しない子を守るのは、むずかしいです。

 お父さんやお母さんの言うことは、ちゃんと聞いてね。

 学校の勉強をしてから、プラモデルを楽しんでください。

 学校の勉強は、中学校や高校、おとなになってからのプラモデル作りに、とっても役立ちます。

 だから、宿題を毎日早く終わらせて、その後でいっぱいプラモデルを楽しんでください。

おじさんの息子も疑われた

 おじさんが夫婦で経営している「ホビーカフェ ガイア」は三重県伊勢市にある。

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