メキシコの闇救急車に3年密着 米国人監督が迫った現場

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シネマニア経済リポート

 コロナ禍で世界中の救急体制が逼迫(ひっぱく)しているが、中でもメキシコは公共の救急サービスがかねて圧倒的に足りない。その現状を突いて闇営業の救急車を日夜走らせ、日銭を稼ぐ一家を追った米ドキュメンタリー「ミッドナイト・ファミリー」が16日、日本で公開される。米国人としてメキシコの実態に迫ったルーク・ローレンツェン監督(28)に、オンライン会議システムでインタビューした。

 「ミッドナイト・ファミリー」は首都メキシコ市で、闇営業の救急救命ビジネスで生計を立てるオチョア一家の現実を映し出した実話だ。ローレンツェン監督がスタンフォード大学卒業後に一時住んだメキシコ市で彼らと知り合って救急車に乗せてもらったのをきっかけに、2018年まで約3年密着。米国生まれながら、高校時代のスペイン留学経験などからスペイン語を話すローレンツェン監督が、一人で撮り続けた。

 「最初は好奇心から撮り始めた。でも彼らの世界の現実になじむまでにしばらくかかった」とローレンツェン監督は言う。

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 ローレンツェン監督によると…

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