妊婦殺害、胎児誘拐で死刑 それでも同情集めた米国女性

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藤原学思
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 米国で、ある女性死刑囚への死刑執行をめぐって議論が起きた。16年前、妊婦の女性を殺害し、胎児を誘拐したリサ・モンゴメリー死刑囚(52)。連邦最高裁が12日、死刑執行を認める判断を下し、13日未明に執行された。

 モンゴメリー死刑囚は、連邦裁判所で死刑が確定した唯一の女性死刑囚。連邦政府による女性の死刑執行は67年ぶりとなる。昨年12月8日に予定されていたが、弁護団が「死刑に耐えられるような精神状態ではない」などと差し止めを請求。連邦地裁は延期を決めたが、連邦政府が上訴し、最終的に連邦最高裁が死刑執行を認めた。

 司法省や米メディアによると、モンゴメリー死刑囚は2004年12月、インターネット上で知り合ったミズーリ州のボビー・スティネットさん(当時23)の自宅を子犬を購入する名目で訪れ、家に入りスティネットさんを絞め殺した。

 スティネットさんは当時、妊娠8カ月だった。モンゴメリー死刑囚は刃物を使って胎児の女の子を遺体から取り出し、誘拐した。胎児はその後救出され、父親に育てられたという。

 犯行の残酷さを理由に死刑が言い渡されたが、弁護団は、事件にはモンゴメリー死刑囚の生い立ちが影響しているとしている。

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 弁護団の書面によると、モン…

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