第5回菅氏「慣例、好きじゃない」 たたき上げを長官ポストに

【動画】安倍政権とはなんだったのか――。7年8カ月に及ぶ「最長政権」の権力の源泉が、人事権をフル活用した官僚の統治でした。その内幕を長期連載でひもときます。

 安倍政権の大番頭だった菅官房長官が嫌ったのは「前例」であり、「慣例」だった。 第2次安倍政権発足当初から、前例打破は徹底される。それは「人事」において顕著だった。

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「未完の最長政権」第1部第5回

 2012年12月の第2次安倍政権発足以降、「前例」「慣例」という言葉は首相官邸では禁句になっていたという。

 それは特に人事で顕著だった。官房長官の菅義偉に加え、政権発足当時の官房副長官だった加藤勝信世耕弘成杉田和博は、官邸スタッフが「これまではこうやってきた」と前例踏襲の人事案を説明すると、「これまでのことは関係ない」などと一喝することもしばしばだった。なかでもとりわけ前例を嫌ったのが菅だった。

プレミアムA「未完の最長政権」

「1強」と呼ばれた安倍政権は、強い官邸をめざした改革の到達点だった。しかし、それは後手に回ったコロナ対応の遠因にもなった。安倍政権の内実に迫る長期連載です。

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 第2次安倍政権発足からまも…

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連載未完の最長政権-安倍政権から菅政権へ(全19回)

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