北朝鮮の朝鮮労働党は10日、金正恩(キムジョンウン)党委員長を党総書記に推戴(すいたい)するとの決定書を採択した。総書記が復活するのは父の金正日(キムジョンイル)総書記以来。祖父の金日成(キムイルソン)主席も就いたポストで、2人の権威と並ぶことで「最高尊厳」としての地位をより固める狙いとみられる。
朝鮮中央通信が11日、報じた。党大会は10日で6日目を迎え、今後も続くとしている。同通信によると、決定書は総書記を「全党を代表し領導する党の首班」としたうえで、正恩氏は「主体革命の唯一無二の継承者、領導者」と強調。正恩氏が総書記となることは「時代と歴史の厳粛な要求で、人民の一途な願いだ」とした。正恩氏は現在37歳。金正日氏は55歳で、金日成氏は54歳で総書記になった。
北朝鮮の指導者は金日成氏から連なる「白頭血統」であることが何より重要で、正恩氏が委員長でも総書記でも地位の高さに変わりはない。ただ、新たな肩書への変更の背景には、正恩氏が党大会で主張したように核ミサイル開発の進展で軍事力を確保したことを成果とし、正恩氏中心の体制を一層強化する狙いがあるようだ。
5日に開幕した今回の党大会…
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