マッコウクジラの歯を公開 漂着死骸の9本 萩博物館

林国広
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 山口県萩市の萩博物館で、ミニ展示「萩によりくるクジラたち」が開かれている。萩市椿東の海岸に昨年3月、漂着したマッコウクジラの死骸から取った歯9本が初公開されている。3月30日まで。

 博物館によると、漂着したマッコウクジラはオスの成獣で、体長は15メートルあった。堀成夫・総括研究員らが下あごから歯9本を採取した。

 歯は平均で長さ15センチ、重さ370グラムほど。細長い卵形で、中は空洞になっている。先端部はクリーム色で、すり切れている。

 漂着当時の写真や、死骸の漂流発見から処分作業終了までの解説パネルも展示している。堀さんは「萩の海はクジラがやってくる海であることを知ってほしい」と話している。

 マッコウクジラは、魚やイカなどを食べる歯を持つハクジラの一種で、大きな頭が特徴。水深1千メートル超の深海まで潜れる。成長するとオスは体長16メートル、体重40トン、メスは体長12メートル、体重19トンになる。水産庁によると、マッコウクジラは世界に200万頭以上いるとされるが、歯はなかなか入手できないという。(林国広)

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