生涯ど田舎山奥百姓猟師兼業ライター 無料塾への意地

有料記事多事奏論

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記者コラム「多事奏論」 日田支局長 近藤康太郎

 ライターは書いたものがすべてである。どう誤読されても言い訳しない。

 とは申し条、これはこたえた。先月から本紙生活面で再開した「こりずにアロハで猟師してみました」では、朝日新聞や他紙の若手記者たちが、長崎・旧田結村にあるわが棚田を手伝う様子を描いた。わたしは彼らに無料で文章や勉強を教えている。若い彼らは肉体労働で返礼する。これは「塾」だ。金銭を媒介しない共同体。塾とは古来、資本主義と市場が全世界を覆う前の、コミュニティーのありようだったと、まあ、いつものようにでかいことを書いている。

 その記事に来たわたしへの批判に、若者たちは「取り巻きも同様」とあったのには参った。そう来るかい? 手元の国語辞書で「取り巻き」とは、「富や権力のある人につき従ってこびへつらうこと」とある。英語では「Crony」にあたるだろう。そして「Crony Capitalism(取り巻き資本主義)」こそ、いまの先進国を覆う最大の病弊だと思っていたのだ。

 米国バイデン新大統領の就任式が20日に迫ったが、トランプ氏は敗北を認めず、議会で支持者の暴動騒ぎまであった。トランプ政権の4年間は、米国で「取り巻き資本主義」が横行した契機だとの指摘がある。

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