「世襲ブランド使わないと」元首相の祖父と父、負う覚悟

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藤田直央
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 国会議員が有権者に向き合う場には政治の今が詰まっている。衆院選も近づく地元を訪ね歩いた。

 人気(ひとけ)のない団地の落ち葉を赤城おろしが吹き払う。師走が近い土曜午前、群馬県高崎市城山町の公民館。地元の衆院群馬4区選出で自民党の福田達夫(53)は、高崎経済大名誉教授の大宮登(69)ら年配の住民3人と話し込んだ。

 高崎駅から車で10分ほどの城山団地は、1980年代の造成時から住民は4割減り約1700人。大半が70歳前後だ。地域政策に詳しい大宮が「今後10年で空き家は確実に増える。現役世代が来たくなる住みよい町を創れるかです」と住民への聞き取り調査を説明し、福田は「団地が壊れないよう医院や小学校があるうちに対応できるかですね」と応じた。

 この勉強会は福田が仕掛けた。首相だった父の秘書としてこの選挙区を回る頃、団塊の世代とともに老いる全国の団地の象徴といえる城山団地を知った。住民に大宮のような専門家がおり、高崎市はまだ行財政力のある自治体だ。「ここを活性化できればモデルケースになる」と福田は考える。

地元回り、「福田爆弾」

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 この日は「課題解決型」の会…

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