コロナで気づいた「はじめての日常」 朝鮮中高が展示会

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宮崎亮
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 コロナ禍で文化祭などの発表の場を失った中高生の部活動は数知れない。その一つ、在日コリアンの生徒が通う東京朝鮮中高級学校(東京都北区)の美術部が、1年間の集大成となる部展を11日まで都内で開いている。テーマは「はじめての日常」だ。政府が検討する緊急事態宣言の内容が見通せない中、「いまやれることをやるしかない」と4日夕から展示を始めた。

 会場の東京芸術劇場豊島区)には、中1~高3の部員9人と外部アーティスト約20人の絵画や造形作品が並ぶ。

 高1の高(コウ)翠蓮(チリョン)さん(16)の作品「emoticons」は、マスクの下に隠れた人々の思いを顔のアイコンで表現した。作品の説明文にはこう書いた。

 マスクの着用が必須になっている社会では、マスクの下の真の表情を見れない。相手が何を思っているか分からず心の距離まで広がっていく。

 中1の朴タソミさん(13)はパネル展示した散文「Ooh Ahh Eats」で、コロナ禍で宅配サービスの需要が増した未来の世界について書いた。

 205×年 最近ではOoh Ahh Eatsという言葉すら聞かなくなった/なぜならあるのが当たり前になったからだ/それに私はもう、この文章を書く必要性すら感じなくなった/なぜなら全ての事を私以外がやってくれるからだ

 高3の河(ハ)慶恵(キョンヘ)さん(18)の「コロナオール」は市販薬を模した作品だ。昨春にマスクが買い占められた記憶から「もし偽のコロナ特効薬ができたら」と考えて作った。

文化祭・美術展が中止 1年の集大成

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 「コロナ」を直接的に表現す…

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